海水魚飼育の設備
まずは海水魚の飼育用設備はけっして手を抜かないことが大切だと知っておいてください。もちろん、飼育に必要な水槽など設備については、周辺用具もいろいろ揃えることになるので、かなりの費用となってしまいますが、設備投資は初めから「ここまでは必要ないのでは」と思われるくらいの余裕あるサイズのものを準備しておいた方が、後からはむしろ安価に納まることが多くなるようです。
実際よくみられる失敗が、飼育当初はとりあえず小さめの水槽で飼育を開始するという場合で、結果は濾過機能が不充分のうちに魚を入れる傾向になって短期間で死なせてしまうケースです。
ここで海水魚にとって特に重要になるのがプロテインスキマーと呼ばれる濾過機能となります。これについては費用を惜しまずに設備を整えるようにして下さい。プロテインスキマーは、物理濾過ではしっかり除去できない細かいタンパク質の汚れを泡の表面に付着させるようにして放出する装置で、これを設置するにはパワーヘッドという昇水ポンプも同時に必要となります。
水槽は大きいものから小さいコンパクトタイプまでいろいろなサイズがあって、材質はガラス製とアクリル製の二種類となります。お互いの特性は一長一短で、ガラス製は重いのですが、アクリルよりもキズがつきにくいのがメリットで、価格的に手頃に購入できるのもガラス製のセット水槽の方となっています。
しかし、セット水槽の濾過ですと、外部フィルターや上部式濾過が主で、これを「飼育が簡単にできる」と手軽さをメリットとする場合がありますが、確実に飼育するにはメンテナンスの手間が増加するなどの欠点も存在しています。他にも照明器具、ヒーター、比重計、殺菌灯、水槽台などが必要ですが、プロテインスキマーは海水魚で特に必要な設備となります。